今回企業研究するのは『伊藤忠建材』です。伊藤忠建材は伊藤忠商事の完全子会社で建材の専門商社です。総合商社の子会社の専門商社である伊藤忠建材の年収、待遇、事業内容を研究していきましょう。
伊藤忠建材の概要
下記は当サイトで独自に調べたデータです。コーポレートサイト、各種就職ポータルサイト、就職四季報を参考にしています。
伊藤忠建材株式会社 | |
設立 | 1961年7月 |
代表者 | 柴田 敏晶 |
売上高 | 3,138億円(2020年度 ) |
経常利益 | 39億円(2019年度) |
社員数 | 399名(2020年3月31日現在) |
平均年齢 | 43.4歳 |
平均勤続年数 | 14.5年 |
事業所の数 | 国内17ヵ所 海外1ヵ所 |
去年の採用人数 | 14名 |
平均年収 | 928万円 |
3年後離職率 | 9.1% |
社内制度 | 通勤手当・住宅手当(総合職のみ)・時間外勤務手当等 企業年金基金、退職金(退職一時金・退職年金)、 借り上げ社宅・独身寮(総合職対象、条件有)、 伊藤忠建材付加年金、個人年金、弔慰金、業務上災害補償、 保険団体扱い(生命保険・伊藤忠グループ保険)、 斡旋販売(シーアイショッピングサービス) |
一人あたりの売上 | 7.8億円 |
一人あたりの経常利益 | 約970万円 |
業種 | 商社・卸売 |
メイン商材 | 建材 |
セグメント | 非上場のためIR資料なし。 組織としては 住建本部 素材本部 機能・建資本部 スタッフ部門 に分かれている。 組織図を参照。 |
コーポレートサイト | https://www.ick.co.jp/ |
伊藤忠建材は伊藤忠商事の完全子会社のため、株式上場していません。利益等は就職四季報のデータを参考にしています。
伊藤忠建材は利益率が高い企業とは言えません。
ただし一人あたりの売上額が他分野の商社より大きいため、利益も一人あたりで割ると大きくなります。
一人あたりで割ると企業の収益力がわかりやすくなります。競合他社と比較して、企業の収益力の強さを計ってみてください。
平均年齢、平均勤続年数は長めで人が辞めにくい働きやすい企業だと思います。
伊藤忠建材の年収、待遇
就活生が一番気になる年収、待遇の面を分析していきましょう。
就職四季報によると伊藤忠建材の
平均年収は928万円(総合職平均)です。
平均年収はかなり高い部類です。親会社の伊藤忠商事には見劣りしますが、一般的にはかなりの高年収です。
初任給は大卒総合職で¥230,000です。初任給だけで見ると他の大手企業並みかそれ以下です。残業手当ありで、残業の月平均は20.6時間です。
ただしボーナスの実績が7.3ヶ月分と多めです。基本給は平均並みのボーナス高めの給与体系なのでしょうか。
伊藤忠建材の事業内容
伊藤忠建材はその名の通り建材をメインで扱っています。公表している資料から事業内容を読み解きます。
伊藤忠建材は3つの分野の本部に分かれています。
住建本部、素材本部、機能・建資本部です。
一つ一つ事業内容を抜粋します。
●住建本部
主に住宅に使用する建材や資材を、国内の問屋や販売店、工務店、ビルダー、ハウスメーカー、ディベロッパーなどに販売します。
●素材本部
素材本部は木質素材と木材製品の分野に分かれています。
伊藤忠建材の「木質素材」分野の強み
国内そして海外から環境に配慮した高品質の合板・木質ボードをお届けします。
強み1:高品質の合板・木質ボードの取り扱い
私たちは、高品質の国内産合板や繊維板などの木質ボードの取り扱い拡大に力を入れてきました。長年にわたり仕入先とパートナーシップ関係を築き上げ、更なる品質向上に努めています。
強み2:環境配慮型商品を多数揃えています
環境意識の高まりとともに取扱量を伸ばしているのが、「地球樹」ブランドの合板です。
設立当初から手がけてきた輸入合板に関しては、森林の持続可能性に配慮し、環境配慮型の合板を開発しているほか、FSC-CoC認証合板を現地メーカーから輸入し、お客様のご要望に合わせてお届けしています。
強み3:仕入先から製造まで、幅広いフィールドへ
私たちは、高品質の商品を安定的に供給するために、仕入先との関係構築を行うだけでなく、東南アジアではインドネシア・マレーシアに駐在員・現地スタッフを配置し、現地の協力工場にて技術的な指導を行うなど、幅広いフィールドで品質向上に努めています。
※コーポレートサイト抜粋
伊藤忠建材の「木材製品」分野の強み
ニーズに合わせて、世界各国から住宅用構造材を中心とした木材製品を安定供給します。
強み1:多様な木材製品を、価格と納期を維持しながら安定供給
私たちは、流通業者、ハウスメーカー、プレカットメーカー、ホームセンターなどを対象に、北米材、欧州材、ロシア材、国産材の木材製品をお届けしています。品目は、構造材、造作材、梱包材など多岐にわたります。これらの多様な商品を、価格と納期を維持しながら安定供給するため、国内はもちろん、欧州、北米、東南アジア、ロシアと世界各国に足を運び、多くのサプライヤーと密接に連携しています。また多様なニーズに応えるべく、海外で加工し製品としてお届けもしております。
強み2:環境配慮型商品の拡大
伊藤忠建材では、CoC認証を取得し、認証材の流通を推進しています。また、オリジナルブランド「地球樹」を開発、販売する事により環境配慮型商品の拡大に貢献しています。
強み3:国産材活用への取り組み
近年、国内森林資源の積極活用が奨励される中、伊藤忠建材は国内の立木伐採権を購入し、丸太の伐採から選別、客先配送までをトータルで行っております。国内の直需先(製材メーカー、バイオマス工場)への販売の他、一部は海外へ輸出しています。国産材の更なる活用とブランド力向上、そして持続可能な森林整備において、事業者としての役割を果たしてまいります。
※コーポレートサイト抜粋
●機能・建資本部
伊藤忠商事との連携でゼネコン、設計事務所、ディベロッパーやハウスビルダーに対し資材を販売、またそれにともなう付帯工事を行います。
伊藤忠建材の「建設資材・工事」分野の強み
建設資材はもちろん、施工、さらにはビジネスチャンスを広げるソリューションまで。
特徴1:住宅だけにとどまらない多様なニーズに対応した多様な商品のご提供
私たちの活動領域は住宅だけにとどまりません、マンション、テナントビル、工場、倉庫、ホテル、ショッピングセンター、公共性の高い施設(公園、学校、鉄道施設、高速道路のサービスエリア)、更には公共土木分野等の建設ニーズに対応して、関係会社や取引先様と連携し、国内外から多様な商品をご提供しています。
特徴2:情報発信から工事まで、トータルで請け負える強み。
私たちの特色の一つは、関係会社のISエンジニアリングとの連携により、建材商社でありながら工事機能も持っていること。また伊藤忠グループ内のアライアンスを通じて、マンションや物流施設などのプロジェクトにも参画しています。こうして得られた高度な施工技術と、ノウハウの蓄積、ディベロッパーやゼネコン、工事会社等との強固なネットワークを武器に、豊富な情報の提供やビジネス機会のアドバイスが行える点も強みです。
特徴3:新たな商品開発力
私たちのミッションは、お客さまのニーズに応え、お客さまのビジネスの拡大に寄与する商品をご提供すること。建築物件の建設に関わる業務の中で、商社ならではの発想で、グッドソリューションにつながるアイテムを開発しています。
※コーポレートサイト抜粋
まとめ
伊藤忠建材の企業分析を行ってきましたが、皆さんはどういう印象を持ちましたか?
年収が高く、平均勤続年数も短くない企業のため、社員の待遇は良い企業だと思います。
専門商社の中では国内事業の割合が高い企業です。そのため貿易というよりは卸の業態に近い専門商社だと思います。海外志向がない方にはぴったりです。
伊藤忠の冠がついてるので就活生には人気ですが、会社の規模は大きくなく採用人数も少ないです。
少し就職難易度は高いかもしれません。
女性の総合職も毎年1〜2名採用しているようです。ただし事務職は定期採用していません。女性で総合職狙いの方は見てもてもいいと思います。
おすすめ度は星5です。この記事を見て伊藤忠建材に興味を持ったら是非企業説明会に足を運んでみてください!
伊藤忠建材の「住宅資材」分野の強み
「住」に関するあらゆるマテリアルと情報をお客さまに提供します。
強み1:建材商社の中でトップクラスの取扱高
戸建住宅やマンションなどを対象に、システムキッチン、システムバスをはじめとする住宅設備機器やフローリングなどの木質系建材、断熱材、外壁材、屋根材など、「住」に関するあらゆるマテリアルを取り扱います。いずれも機能性やデザイン性に優れ、建材商社の中でトップクラスの取扱高を誇ります。
強み2:環境配慮型住宅の普及に貢献・安心安全につながる提案
近年では住宅のエコ化を推進する断熱材や住宅設備機器などが伸びており、仕入先メーカーとも協働し、環境配慮型住宅の普及に貢献する提案を行っています。また、高齢化社会を見据えた安心安全につながる提案にも力を入れています。
強み3:全国のお客さまとのつながり
私たちの強みは全国の各地域の有力なビジネスパートナーとの信頼関係をもとにした強固なつながりがあること。住宅資材の流通だけでなく、ノウハウや情報の提供など、ハードとソフトの両面からお客さまをサポートします。
また、住宅資材分野に進出したいと考える異業種のお客さまへのソリューションが提供できるのも、伊藤忠建材ならでは。「住」を切り口に、さまざまなビジネスを創りだしていきます。
※コーポレートサイト抜粋