今回企業研究するのは『稲畑産業』です。稲畑産業は化学品の専門商社です。化学品専門商社では国内2位の稲畑産業。そんな稲畑産業の年収、待遇、事業内容を研究していきましょう。
稲畑産業の概要
- 会社名:稲畑産業株式会社
- 設立 :1918年(大正7年)6月10日
- 代表者:稲畑勝太郎
- 従業員数: 648名(連結 4,282名)
- 平均年齢:41歳
- 平均勤続年数:14.6年
- 売上高(連結) 6,003億(2020年3月期)
拠点は17カ国、60拠点あります。
従業員数は単独648名、連結4,282名です。「連結の従業員数」はグループ会社を含む人数です。長瀬産業には子会社54社、関連会社12社があります。
連結の売上高は6,003億円です。一人あたりの売上額は1.4億円です。ちなみに経常利益は142億円でした。一人あたりの経常利益は330万円になります。
単独の売上高は2,974億円、一人あたりの売上額は4.5億円です。経常利益は74億円です。一人あたりの経常利益は1140万円です。
単独決算で見るとかなりの高利益率です。グループ会社の運用によるので一概には言えませんが、稲畑産業のビジネスはとても収益性が高いと考えられます。
利益だけでいうと同業1位の長瀬産業より優れています。長瀬産業より優れたポイントと言えるでしょう。
一人あたりで割ると企業の収益力がわかりやすくなります。競合他社と比較して、企業の収益力の強さを計ってみてください。
平均年齢、平均勤続年数も長めで、人が辞めない働きやすい企業と言えます。
稲畑産業の年収、待遇
就活生が一番気になる年収、待遇の面を分析していきましょう。
就職四季報によると稲畑産業の平均年収は1,029万円(総合職平均)です。
平均年収が1000万円の大台を超えており、上場企業の中でも高水準です。ちなみに2021年度版の就職四季報では平均年収ランキング50位でした。給料に関しては文句ありません。
初任給は大卒総合職で¥240,000です。初任給だけで見ると他の大手企業とそこまで差はありません。残業手当ありで、残業の月平均は16.8時間です。
総合職はもちろん海外配属ありです。海外志向が高い人にマッチした企業です。
稲畑産業の事業内容
稲畑産業の事業は多岐にわたっています。特に化学品は裾野がとてつもなく広く、業界も多岐に渡ります。有価証券報告書等から稲畑産業の事業内容を分析してみます。
稲畑産業は大きく4個のセグメントに分かれています。
情報電子、合成樹脂、化学品 、生活産業 のセグメントがあります。
一つ一つ事業内容を分析してみます。
●情報電子セグメント
情報電子セグメントは1〜3の本部に分かれています。売上の割合は36%です。
- 商材:偏光板、タッチパネル関連部材、トナー原材料、半導体原料
- 業界:液晶関連、LED関連、インクジェットプリンター関連、複写機関連、半導体関連
- スマホ等のタッチパネル、半導体の電子部品の他、印刷技術に関する製品を扱っています。
●合成樹脂セグメント
合成樹脂セグメントは2つの本部に分かれています。また海外工場を持ちメーカーの機能もあります。売上の割合は45%です。
- 商材:塩ビ樹脂、可塑剤、合成ゴム、フィルム製品、シート用樹脂、スポーツ関連
- 業界:建材、土木、自動車、電材、食品容器、医療、OA、家電、スポーツ製品
- プラスチック等の樹脂を取り扱います。商品のパッケージから家電に使われる樹脂、建築材料まで幅広い分野がユーザーです。
●化学品セグメント(売上の割合:12%)
- 商材:合成樹脂原料、合成繊維原料、触媒、添加剤、溶剤、タイヤ原料、放熱材
- 業界:各種業界、自動車業界
- 化学品本部は、製造・加工拠点を持つ強みを活かし、客先に最適なソリューションを提供しているようです。
●生活産業セグメント(売上の割合:6%)
ライフサイエンスビジネスと食品ビジネスを展開しています。
- 商材:医薬品原体、殺虫用原体、化粧品原料、農産物、水産物
- 業界:医薬品業界、殺虫剤業界、化粧品業界、農業、水産業
- いわゆる日常生活に結びついた商材を扱います。
これら4つのセグメントが稲畑産業の事業です。ただし売上の8割が情報電子と合成樹脂です。また売上の海外比率は6割で、海外展開に注力しています。
まとめ
稲畑産業の企業分析を行ってきましたが、皆さんはどういう印象を持ちましたか?
特徴としては情報電子と合成樹脂に強みがある、海外工場を持ちメーカー機能も併せ持つ、海外展開に注力、年収が高いという感じです。
専門商社の中でも海外の割合が高く、海外志向の方にはマッチすると思います。
おすすめ度は星5です。この記事を見て稲畑産業に興味を持ったら是非企業説明会に足を運んでみてください!
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